フィリピン英語は世界に通用するの?フィリピン英語の特徴
フィリピン人は英語を話すことができるの?と疑問に感じる方もいると思いますが、実はフィリピンの第2言語は英語です。
フィリピンは7500個以上もの小さな島から成る島国で、日本の方言のように島によって話す言葉に違いがあります。同じ国籍同士にもかかわらず、お互いが第1言語で話すと通じないこともあるそうです。そこで共通の言語として話されているのが英語です。
では他の国々と比べ、フィリピンの英語はどのぐらいのレベルなのでしょうか?フィリピン英語の特徴や、なぜ多くの留学生が留学先にフィリピンを選ぶのかなど見ていきましょう。
1.フィリピン英語の特徴
●ベースはアメリカ英語
フィリピンはアメリカやスペインが統治していた時代があり、言葉だけでなく文化も強く根付いています。
その影響から使われている英語は、アメリカ英語がベースになっています。私たち日本人がよく耳にしているのもアメリカ英語です。
●子供の頃から学校で英語教育が行われている
フィリピンの学校では、幼少期の頃から英語教育が取り入れられています。
子供向けのアニメ、映画、音楽などから日常的に英語に触れる機会も多く、家の中でもなるべく子供と英語で話すようにしている家庭もあるようです。
●大学を卒業している人はきれいな英語を話す
フィリピン社会は超学歴社会です。
大学を卒業していなければまともな職につくことができないので、就職をする上で英語は絶対条件になります。英語を流暢に話す人の中には、英文法、国ごとの発音の違い、イディオムなどを使いこなすプロフェッショナルも存在します。
●貧困層の英語力は乏しい
軽いコミュニケーション程度の英語は、ほとんどのフィリピン人が話すことができます。ですが義務教育を受けていいない貧困層になると英語力は乏しく、中には全く英語を話すことができないという人もいます。
2.なぜフィリピン留学が選ばれるのか?
英語が第2言語にも関わらず、なぜ多くの留学生はフィリピン留学を選ぶのでしょうか?
留学費用が安いということも大きな理由の一つですが、他にもフィリピンだからこそ留学をしたいという意見もよく聞かれます。それではフィリピンで英語を学ぶメリットやデメリットを見ていきましょう。
●フィリピンで英語を学ぶメリット
◎英語の発音が聞き取りやすい
日本語の母音は5パターン、英語の母音は14パターンあります。
フィリピンの言語も母音が5パターンで、「ア・エ・イ・オ・ウ」と発音します。LとRのように私たちが苦手としている発音が似ているため、はっきりとわかりやすく発音する傾向があり、英語の発音が聞き取りやすいです。
◎話すスピードがゆっくり
フィリピン人の英会話のスピードは、ネイティブスピーカーと比べてゆっくりです。スラングもあまり使わず、基本に忠実な英語を教えてくれます。音と音を繋げて発音する「リンキング」も少ないため、一つ一つの言葉がとても聞き取りやすいです。特に英語初心者の方は、リンキングは簡単な会話ですら聞き取るのが難しいので、まずは聞き取りやすいゆっくりな英会話から始めるのがおすすめです。
◎英語が第2言語だからこそ生徒の気持ちがわかる
フィリピン人は私たち日本人のように練習を重ねて英語を身につけています。私たちは普段当たり前のように日本語を話していますが、文法が完璧かというとそうではありません。ネイティブだから教え方が優れているということはなく、逆になぜ発音が苦手なのか?なぜ文法を理解できないのか?といった生徒の気持ちをよく理解してくれます。
◎先生の質が高い
学校によって先生の質にバラツキはありますが、先生の中には知識豊富で能力の高い先生もたくさん見られます。
学校も一定の基準を満たした先生を採用しているので、学歴が高く、英語を教えるスキルもかなり高いです。またフィリピンには他の国々のコールセンターがたくさんあります。コールセンター経験者は、ネイティブスピーカーと対等に会話をすることができる高い英語力を持っています。
◎2カ国留学のステップアップになる
2カ国留学のメリットは、留学費用を節約できることです。
フィリピン以外の国では、留学費用の他に滞在費や生活費が大きな負担となります。留学費用の安いフィリピンを留学期間に含めることで、費用を格段に抑えることができます。
留学希望者の中には、英語力に不安を感じている人も多いと思いますが、フィリピンのマンツーマンレッスンでしっかりと基礎を身につけ、自信を持ってワーキングホリデーや留学に向かうことができます。
●フィリピンで英語を学ぶデメリット
◎ネイティブの会話のスピードについていけない
フィリピン英語は話すスピードがゆっくりで聞き取りやすい反面、フィリピンから他の国へ留学やワーキングホリデーに行くと、ネイティブのスピードが速すぎて聞き取れないことも多いようです。
◎ネイティブのような表現を使わない
フィリピン人の英語は、あまり難しい言い回しやネイティブのような表現を使いません。
物足りなさを感じる人もいるかもしれませんが、まずは基本を身につけ、少しずつ英語の表現を覚えていっても問題ありません。
3.フィリピン英語は世界に通用する!?
フィリピンの英語は訛っているという人もいますが、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど、英語を第1言語としている国同士でも英語の発音は異なります。それぞれの国によって使う単語、発音、表現方法などが違うので、フィリピン人の発音が他の国と違うのは当たり前のことと言えます。それでも彼らは、お互いの英語を使ってコミュニケーションを取ることができます。近頃では、韓国英語を「コリングリッシュ」、日本英語を「ジャパングリッシュ」と呼ばれ、発音が違うながらも受け入れられているので、自信を持って会話ができるようになることの方が大切です。
確かにフィリピン英語は、貧富の差や学歴によって英語のレベルにバラツキはありますが、語学学校の先生は高いスキルを持つ方ばかりです。まずはフィリピンで基本の英語を学び、他の国々の言葉や表現方法をプラスしていくことで、世界にも通用する英語に磨きがかかっていくでしょう。
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